注染 手ぬぐい


最低制作枚数 :100枚~

型代  :35,000円~

1体単価 :デザインによって変わります。デザインを用意してご連絡ください。

 

 

伝統的な手ぬぐいと言えば、「注染」で染められた手ぬぐい。

今でも上棟式用などお祝い事に使う手ぬぐいは、注染でなければ駄目という方もいらっしゃいます。

 

注染とは、染料を使い、一つの型で多色を染める染色方法です。一度に大量に(昔としては)染めることができ、染めた後の風合いも柔らかいため、浴衣にもよく使われる染めです。生地を蛇腹状に折りたたみ、上から一気に染料を流し、下からは真空ポンプで染料を引き抜きます。

その注染ならではの染方法から、デザインにはプリントとは違う工夫が必要になります。

 

 

注染の染め方
注染 イメージ

蛇腹状に折りたたんだ生地に、上から染料を注いで染めるのが注染です。一度染料を注いだら、ひっくり返して裏からも同じように染めます。これで表裏無くしっかりと染まります。

 

また注ぐ際に違う色の染料をデザインの端と端から注ぐとグラデーションにする技法も注染ならではの技法です。

注染 型紙
注染 型紙

こちらの型紙に木枠をつけて、注染に使われます。

手ぬぐい用の型(染まる部分)の大きさは、

 

   35cmX90cm

 

デザインを起こすときも、この大きさになります。
(浴衣用とは違うサイズになります)


1、染め型の下に生地を置きます。

2、生地の上に染め型を置き、糊をのせていきます。糊がのったところは染料が入らないので、白いままです。

3、糊をのせ終わったら染め型を上げ、型の幅に生地を折り返します。


4、糊をのせ終えたら、染める色ごとに糊で土手を作ります。違う色を使う場合、この土手の分だけ色と色の間隔を開ける必要があります。

5、それぞれの染料を上から注ぎます。土手があるので、色が混ざることはありません。

・注染で使われる染め台

上から注ぐ染料をきれいに下まで抜くため、真空ポンプのついた台で染工程を行います。


注染生地

イベントで作られた注染生地です。

注染 裏地

裏まで同じように染料が抜けているのが、注染の特徴です。


注染手ぬぐいのデザイン


デザインの大きさ :35cm×90cm

 

 

注染用のデザインを起こすには、気を付ける点があります。

 注染は一つの型で多色染め出来るのが特徴なのですが、その方法は色の違う部分に土手を作り横の色と混ざらないようにしています。

ですので、隣り合う色の間には土手の分だけ離す必要があります。

 

 

 

ノリで土手を作っているところ
ノリで土手を作っているところ
染料を注いでいるところ
染料を注いでいるところ

水色のビルの部分と、緑の森、黒のビルの間が空いているのは、上で書いたようにノリで作った土手の部分。

 

色を分けるのなら、最低でも1cm。できれば2cmくらい空けるときれいに色分けできます。

デザイン例 :各色ごとに白い部分で区切られています。

・グラデーションについて

 注染の特徴の一つに、色のグラデーションがあります。

それぞれ違う色を端から流し込み、グラデーションを作ります。グラデーションは手作業で行うため、色の移り変わりの指定(ここからここまではこの色といった)は出来ません。

起点となる色の指定をしていただき、グラデーション部分は注染職人さんのおまかせとなります。

 

注染 手ぬぐいのバリエーション


・地色を付ける場合

 

手ぬぐい用の生地は、”白生地”です。

ですが、白生地をあらかじめ希望の色に染めてから注染を行うことも出来ます。

 

地色は、一般的に「淡い色」と呼ばれる色になります。

濃い色の場合、上にのせる注染の染料を邪魔をして、希望の色が出なくなる場合があります。

 

最低ロット:200枚~

注染型代 :35,000円~

価格:デザインによって異なります

 

地色に染める工程の最低ロットが、200枚以上必要となります。

 

 

※紺色、黒色など濃い色の地色をつけ、それに柄を乗せる場合は、柄の乗る部分を脱色してから注染で色をのせます。その場合、地色の濃い色と柄の間に白い部分が出来てしまう事をご了承ください。

またその場合、デザインによってロット、価格が異なりますのでご希望されるデザインを用意してお問い合わせください。

・柄は同じ、名前だけを変える注染手ぬぐい

 

日本舞踊などで使われる手ぬぐいです。

同じ流派で手ぬぐいを作る場合、メインとなる柄は共通として名前を入れる部分だけ別型で染めます。そのため名前が入る部分だけ、長い手ぬぐいとなります。最初に型を作れば、あとは名前部分の型を変えるだけで手ぬぐいが作れます。