最近、旅館やホテルで使われている茶羽織の欠番が増えています。
需要は以前と変わらず、というか一時程定期的にあるわけではないのですが、それでも全く無いわけではなく必要としているお客様はいらっしゃいます。
ですので、定番茶羽織の欠番が増えていくと、非常に困ってしまいます。
先日もあるお客様から、「今使っている茶羽織と同じ物が欲しいのですが、同じものは出来ますか?」と問い合わせを受けました。
お話を聞いていると、ある工場の定番の茶羽織であることがわかり、きっと大丈夫、同じモノがありますよ、と返事をしたのですが、その工場に連絡してみると、「ああ、茶羽織の生地を織っている工場がやめちゃったんで、今はもうやってないんだよ。」
詳しく聞いてみると、その茶羽織の生地を折っていた工場が、2、3年前に閉鎖し、代わりの工場をなんとか見つけて織り始めたんだけど、その工場もすぐに辞めてしまったとのこと。
今できるのは大手生地メーカーの定番化繊生地を使ったものだけ、とのこと。
弊社では、茶羽織メーカーは2社契約し、メインの工場はまだ問題なく営業していますが、今回はもう一つの工場の製品でしたので気がつくのが遅れてしまいました。
色々なところから聞こえてくる話をまとめてみると、ウール糸の価格がかなり高くなっているとのこと。
ウールは国内よりも海外から輸入してくるものがほとんどなのですが、その輸入価格が高騰しているとのこと。
で、新型コロナ禍で需要が少なくなったことがきっかけで、織工場がかなり閉鎖しているとのことです。元々高齢の方が営業している工場が多いですので、もう年金もらっているし無理して仕事を続けなくても良いかな、というとことが多かったようです。
工場が閉鎖するとその工場が持っていた技術もなくなってしまいます。
実際にもうできなくなったしまった技術がたくさんあります。
国内の茶羽織メーカーだけではなく、海外で茶羽織を作っていたメーカーも茶羽織を廃盤にし始めています。
上記カタログ掲載品ももうありません。
ちょっと聞いたら、在庫もきれいに無いそうです。
もう定番として在庫している茶羽織はごくごく少なくなってしまいました。
しかも在庫品を見るに、化繊生地の茶羽織ばかり。
ウール生地、混紡生地の茶羽織は定番ではなくなったと思います。
弊社では、ウール、ウール化繊混紡生地の茶羽織は、工場の在庫分のみ対応しています。
あ、もちろん、量があれば生地を織らせて製造することも出来ます。
ただ今ではソレだけの量を必要としている旅館・ホテルも少なくなってしまいました。
もしかして弊社でも茶羽織の取り扱いをやめる日が近いのかもしれません。
