最近立て続けに問い合わせいただいただいたのが、「染料で手捺染の手ぬぐい」について。
まぁ、問い合わせの殆どの内容は「1枚いくらでできますか?」という困った問い合わせなのですが。
まず、大前提として、手ぬぐいというのは約35cm×約90cmの色や絵のついた布 の事です。
で、布が平織りだったり綾織だったりすて、両端は切りっぱなしだ多いのですが三巻きの物もあったり。
上に描かれている絵は、裏まで色の抜けていないプリントだったり、裏まで色が抜けている注染、手捺染のものがあったり。
要は、大きさはすでに決まっているので、後はデザイン次第で生地や色のつけ方が決まります。
後は枚数がわかれば価格と納期が出ます。
ごくごく当たり前の事を上記しました。
多分、当たり前すぎてここまで書いたものはなかったかも。
で、オリジナルデザインの手ぬぐいを作る上でいちばん大切なことは、やはりデザインです。
デザインを提示されずに話を進めることは出来ません。
ですが、何故か問い合わせしてくる人はデザインを見せてくれません。
多分ですが、デザインを見せたら真似されるとか、よそに流されるとか考えるのでしょう。
はっきり言って、顔料プリントしか出来ないデザイン、注染でもできるデザインなどデザインによって仕様が大きく変わってきます。
で、正直問い合わせの多くは顔料プリントでしかできないデザインだったりします。
でも中途半端な知識から、「手ぬぐいは裏まで色が抜けているのが良い」と考えるらしく、染め方を指定して問い合わせをしてきます。
で、当初の問い合わせ「手ぬぐいを染料の手捺染で作りたい」ということですが、まず手捺染というのは1枚ずつ手ぬぐいの大きさにカットした生地を机の上に並べて、その上にシルクスクリーンを貼った型を置き、顔料や染料を乗せてゴムヘラでこすって色を布に乗せていく方法です。
顔料でしたら元々色のがわかるのですが、染料は化学反応で発色・定着をするため希望の色と一致することは必ずしもありません。
注染も染料を使いますが、実際に希望の色をきちんと表現できているかどうかは別になります。
大体が職人さんまかせ、になります。
で、なぜ「染料の手捺染」にこだわるのか、以前聞いたところだと少量で裏まで色が抜けているから、染料のほうが良さそうだから、ということらしいです。
えーと、裏まで色が抜けているなら注染だってそうだし、じゃあ手捺染でしかできないデザインなのかというとそうでも無い。
それどころかこのデザインって顔料使った機械捺染しか出来ないよね、みたいな・・・
手ぬぐいにも限らず、何か物を作る場合は制作時間がコストとしてその製品に乗ってきます。
要は、短時間で大量生産できれば安くなるし、少量で出来上がりまでに時間がかかれば高くなります。
手ぬぐいに関して言えば、顔料使った機械捺染でしたら1枚分プリントするのに1秒もかかりませんので安くなるし、手捺染でしたら1枚できあがるのに1色で数分かかります。
仮にもし手捺染で1色で8分くらいかかるとして、機械捺染で8分すると480枚分プリントできます。
じゃあ、手捺染手ぬぐいは機械捺染プリントの480倍高くても手間的には納得できることとなります。
実際はそんな単純ではないので480倍ということはないのですが、手捺染と機械捺染とでは1枚単価が大きく違うことはわかると思います。
何を当たり前の事をずらずら述べているのだろう、と思うかもしれませんが、こうゆうこともきちんと書かないとわからない人が増えてきた時代になりました。
何を言いたいのか、
デザイン的に手捺染では出来ないデザインなのに、手捺染にこだわって価格を聞いてきても、希望通りにはいきません。
手捺染はすべて手作業なので、枚数が増えたからといって大きく値段が変わることはありません。
あと、納期が非常にかかります。
なので、オリジナルの手ぬぐいを作りたい場合は、染め方を指定せずに相談してくださると実現できる可能性が高まります。
