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すぐにお断りする案件

基本的に弊社では、お客様からいただいた案件に対してお断りしません。

一見無理かな、という要望でもなんとか叶えられるように色々な手法を駆使します。

例えば、フルカラーで手ぬぐいを作りたい、だけどインクジェット工場が混んでいて納期が間に合わない:多少劣化するけど4色フラットスクリーンプリントで作ってみたら、とか注染浴衣の納期が間に合わない:多少デザインが異なるけどプリントで作ったほうが早くできます、などなど・・・

専門化が進んでいる繊維業界ですが、業界をまたいで制作を進めていったりもしています。

 

そんな弊社でも、すぐにお断りする案件もあります。

 

 

その一つが、「御社で扱っている◯◯商品を全て送ってください。」

 

色々と話を聞くと、「あまり知識がないので現物をみて気に入ったものを選びたい」、とのこと。

こうやって言ってくるほとんどがホテル・旅館から委託されたデザイン事務所だったりします。

 

 

弊社は主にオリジナルの物を委託製造している会社です。

旅館・ホテル様から、またはリネンサプライ様、他にも広告代理店さまだったり、色々な方々から「こうゆう目的で使いたい」「こんなデザインの物が欲しい」などご要望をいただき、それに合わせて色々とご提案してモノづくりを進めています。

 

なので扱っているものの種類は本当にたくさんあります。

例えば、浴衣にしたって定番品から委託製造品まであるし、当然手ぬぐいや羽織、帯なども本当にたくさんあります。

 

ああ、最近は「たくさん」とか言っても伝わらない人が多かったっけ。

訂正訂正、それぞれ最低でも100点以上の製品があったりしています。

 

 

「御社で扱っている商品をすべて送ってください」

 

ーたくさんありますよ。

 

「たくさんあっても良いです。全部見たいんです。」

 

ー全部って、例えばコンテナ1個くらいありますよ。それを送って全部見るんですか?送料だってかかりますよ。

 

「え、送料はサービスじゃないんですか?ウチが買うって言ってるんですよ」

 

ーその前にどうゆうところで使うんですか?それに合わせてこちらから写真をいくつか送ります。その中で気になるものだけ現物をおくりましょうか。そうすれば手間もコストも掛かりませんよ。

 

「ホテルで使うんですが、詳細は教えられません。全部送ってくれるのかくれないのかはっきり言ってください。」

 

ー申し訳ございませんが、弊社ではそのお話お断りさせていただきます。

 

 

カタログから「コレが良いかな、アレはどうだろう?」みたいに実物を見て決めたいのはわかります。

ただ業務用として、プロとして、必要とする物のイメージをあらかじめ持っていないのは駄目だと思います。

自宅でカタログ通販を楽しむような感覚には付き合えません。

 

昔はこのようなお客様にの要望も叶えようと、色々と見本やサンプルを送りましたが、結局決まりません。

ホント、1件も決まりません。

送った見本やサンプルも返ってきません。

冷静に考えてみれば、欲しい物のイメージがないのに決まるわけがありません。

 

 

なので「扱っているものすべて送って!」のお問い合わせは、すぐにお断りするようにしています。

 

 

あと、すぐにお断りする案件のもう一つのパターンは、例えば「浴衣のデザイン案を5つ作りました」と言ったら「そのデザイン案の浴衣全部現物作って見せて」と言ってくる件です。

しかもサービスで作ってくれ、という話です。

 

いやいやいや、現物作るのにどれだけコストがかかるのか。金額的なものだけじゃなくても時間だってかかるし。

ちょっとそれは・・・・、と断ろうとすると「だってデザイン案だけじゃわからないから。現物見ないと判断できないし」

 

もうね、付き合いきれないと思ってすぐにお断りしました。

相手はあぜんとして、「え、ウチは◯◯家だよ。それだけ有名なウチの話を断るの?そんなのありえないでしょ!」みたいに言われましたが、はいきっぱりとお断りしました。

 

 

 

前にもブログの記事で書きましたが、オリジナルの物(例えば浴衣とか羽織とか)を作る場合、どんな物が欲しいのかイメージを持つことが一番大切です。

イメージと言っても詳細なものではなくて、例えば「上品」とか「明るい」とか「清潔」とか、そうゆうもので構いません。

そのイメージに対して、こちらから色々提案してイメージを固めていき、製品に繋げていけば良いと思います。

 

「まったく知らないから」とか「勉強してないからわからない」というのは、言い訳にしてもちょっと・・・と思います。

ご自分がお金を払ってこれから使い続けていくものですので、それは勉強してください、と言いたくなります。

 

上に挙げたようなお客様の話、1年に1、2件くらいしかありませんが、それでも気持ちが削られます。