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注染手ぬぐいとプリント手ぬぐい

手ぬぐいと言うと、注染で染めた手ぬぐいと顔料プリントの手ぬぐいの二種類(大きく分けて)があります。

 

何がどう違うのか、普通の人にはわかりにくいし、ある意味どうでも良いことだったりします。

ですが「オリジナルの手ぬぐいを作りたい」となった時、この違いがわからないと希望するデザイン通りの手ぬぐいができなくなります。

 

弊社に問い合わせいただいたお客様のほとんどが、プリントでしかできないデザインをご希望されます。

じゃあプリントで作れば良いんじゃないの、とはならず、注染で染めたものが良いというご希望がほとんどです。

つまり、プリントのデザインで注染染めの手ぬぐいを作りたいと、もうかなり無茶なお話だったりします。

 

 

簡単に言うと、注染は染料を使った染めなので細かくて色が重なったデザインはできませんよ、です。

細かくてシャープな線はプリントでないとできません。

何故かと言うと、プリントは顔料を生地の上に乗っけるだけなので、紙にプリントするのと同じような感じでできます。

一方注染は染料を生地に染み込ませて発色しているので、どうしてもにじみます。

 

 

上記の図でなんとなくイメージはつくでしょうか。

 

具体的に言うと、注染では2mm以上の線、白抜きが必要です。

顔料は1mmまでできます。

 

 

ただデザインをされる方の多くが紙への出力をしているデザイナーさんだったりするため、PCから紙に出力する感覚でデザインを描いてきます。

紙は紙。手ぬぐいは布なんだから違いますよ、といっても中々わかってくれません。

中には「なんとかそちらの努力でやってよ!」みたいな言い方をする人もいますが、できないものはできません。

弊社だからできないとかではなく、どこの工場でもできません。

もう企業努力とかじゃなくて、自然の摂理に近いくらいの技術の限度です。

 

 

実際に、顔料プリントの手ぬぐいと注染のデザインの手ぬぐいを拡大してみるとわかります。

 

 

 

◯顔料プリント

◯注染

よく見ると、顔料プリントの方は生地の上に顔料が乗っかっている感があります。
注染は生地目に合わせて染料が滲んでいる感があります。

 

 

顔料プリントにしても注染にしてもどちらが良いというわけではなく、それぞれ良い部分があります。

ただそれぞれ特徴がありますので、その特徴を無視するようなデザインはできません。

 

こちらとしてもできるだけ意向にそったご提案をしておりますので、できましたら柔軟に対応してくださると助かります。