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初生衣神社の清掃奉仕 2月

浜松市北区三ヶ日町にある絹織物の神社「初生衣神社」の清掃奉仕が毎月行われています。

自分は毎回参加しており、今月も参加してきました。

 

初生衣神社は、伊勢神宮に奉納する「絹織物」を作っていた神社です。

伊勢神宮に奉納される織物は「絹」と「麻」です。(間違っても木綿やウール、化繊ではありません)

その「絹織物」と「麻織物」を作る一族が昔から決まっており、「絹織物」を担当していた神服部家が三ヶ日町に平安時代から居を移してきました。この初生衣神社には織殿と呼ばれる布を織るための建物があり、愛知県の新城市から運ばれた絹糸を使って布を織り、愛知県の豊橋市から船に乗せて伊勢神宮に奉納をしてきました。

 

その由緒ある初生衣神社ですが、神服部家が色々あって出てっちゃってから荒れ放題になってしまいました。

で、今管理を任されている濱名惣社の宮司さんの声掛けで有志の人が集まって境内の整備を行っています。

 

 

今、境内の整備で主に行っているのは、放置竹林の伐採です。

今まで境内の横の竹林をだいぶ間伐してきたのですが、今回からようやく本殿裏の竹林に手を付けるようになりました。

 

密集しすぎた竹が横倒しになっており、その竹を切り細かくしてからトラックで運び出します。

今回、地元のトラックをもっている方々が計2台のトラックで運んでくださり、今まで以上に伐採がはかどりました。

 

 

この初生衣神社は神服部家の屋敷神だったらしく氏子がいません

地元の人々は「なんか変わった神社があるなぁ」くらいの関わりだったらしいです。

なので地元のお祭も近くの他の神社のお祭だけです。

 

初生衣神社のお祭りといえば「おんぞ祭り」という伊勢神宮に納める絹織物の出発式です。今でこそ浜松市繊維組合の方々が出席していますが、この形になったのは戦後しばらくして神服部家の宮司さんから始まったことです。

「おんぞ祭り」自体かなり前に行われなくなり、奉納する絹織物の技術は伊良湖神社に受け継がれました。なので初生衣神社の「おんぞ祭り」は実はかなり新しいものです。

その「おんぞ祭り」だって地元の人々には関係なく行われてきたという・・・

 

 

今、濱名惣社の宮司さんのお声がけで、地元の方々が初生衣神社に目を留めてくれるようになりました。

清掃活動のときも手を貸してくださるようになりました。

おかげでどんどん境内がきれいになってきます。

とても嬉しいコトです。

 

 

ところで、この清掃活動に参加する繊維関係者は自分だけ。

浜松市内には初生衣神社の名前を自社ブランドに使っているところも色々あるんですが実際の活動には手を出さないという。

で弊社は初生衣神社の名前を使ってはいないという。

 

色々と建前があるのは浜松の繊維業界と同じです。