旅館・ホテル様からの浴衣のデザインの要望で変わらず多いのは、「和モダンなデザインの浴衣が欲しいです。」。
和モダン、って本来建築用語です。
洋間にふすまみたいなのが和モダン?それとも畳に机なのが和モダン?
「和モダン」という言葉の意味が曖昧すぎて、じゃああなたはどんなイメージが和モダンなんですか?と聞き返したいところです。
聞き返しても答えてくれないのはわかっていることなので、改めて聞き返すことはしませんが。
でもいい加減世間一般の人たちがいう「和モダン」とは何か知らなくてはいけないと思い、クリエイターの方々が作った「和モダン」のデザイン集を購入いたしました。
Amazonで注文すると翌日には届いてしまうという、なんという便利な時代・・・
ワクワクしながらページを捲ると、自分のイメージしていなかった世界がそこには広がっていました。
やはり勉強は大切です。本を買わないと、自分のイメージと世間のイメージの違いに気が付かなかったままでした。
でもこのイラスト集を購入したことで、和モダンのイメージがつきにくくなったのは正直な感想。
きっと、旅館やホテル様でいう「和モダン」のイメージは、もっと建築よりかと思われます。
最近の「和モダン」の建築といえば、黒くて直線的な外観の家、みたいなイメージでした。
今までの感覚ですと、「和モダン」な浴衣を欲しがるのは民宿クラスのペンションくらいのトコロが多いような気がします。
先日も「和モダンな浴衣を欲しいのですが。」といった問い合わせをいただきました。
話を聞くと長野県のペンション様でした。
浴衣の枚数は、収容人数の5回転分ほしいですよ、と言うと「じゃあ50枚で。」という規模です。
上記の話のように「あなたが思う和モダンって何?」と質問したところ、邸内に飾ってあるオブジェの写真を送ってくださり、このオブジェでデザインを起こしてほしいとのこと。
こうゆう場合、こちらとしてはとても助かります。
お客様ごとに違う「和モダン」のイメージがありますので、お客様が感じたイメージの物を示してくれるとこちらとしてはデザインの方向性が付きやすくなります。
また違うお客様ですが、館内を改装した際に改装をデザインしたデザイナーに浴衣もデザインしてもらいました。
この場合は、館内も浴衣も同じ人がデザインしているので、統一感が出てきます。
もちろん建築デザイナーがすぐに浴衣のデザインができるわけでは有りませんので、弊社でサポートしながら浴衣のデザインを仕上げてもらいました。
「和モダン」という言葉は新しい言葉ですので、人それぞれにイメージが異なります。
それを「和モダンにして!」みたいな言い方で片付けてしまうより、「こんな感じのイメージで:結果和モダン」みたいな方が間違いないものができると思います。
ご自分の旅館、ホテル、ペンションですからできるだけ浴衣のイメージも固めて、それをこちらにぶつけてくれると助かります。