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初生衣神社 大嘗祭

11/23 三ケ日にある織物の神様を祀る「初生衣神社」にて大嘗祭が行われました。

 

繊維業界の端っこに坐する弊社として、やはり織物の神様のお祭りですので、ぜひ参加したいと思っていたのですが、ちょうどその日は急ぎの仕事の打ち合わせが入っており、15時からの始まりには間に合わないとあきらめていました。

が、打ち合わせに行った際、加工屋さんが自宅でトラブルがあったとの事で急遽延期に。すごいですね、大嘗祭、参加できるようになりました。

 

 

初生衣神社

浜松市北区三ヶ日町に鎮座されています初生衣神社は、織物の神様である「天棚機姫神」を祀っています。

織物と言っても、麻や木綿ではありません。絹です、絹織物をする神社です。

本来この神社をお祭りしていたのは日本で唯一の名字を持つ”神服部家”でしたが、いろいろあって居なくなり(ここらへんのいきさつは言えないことが多かったりします)、今では隣の浜名惣社が管理をしています。

 

神服部家は、昔から絹糸で布を作り伊勢神宮に献上していた職人の家柄です。

元々京都にいたそうですが政争に敗れて、浜名惣社を頼ってこの地に逃れてきたようです。三ヶ日町の北にある愛知県新城市ではとても良い品質の絹糸が算出していて、それで生地を作って伊勢神宮に納めていました。そこへ職人である神服部家が近くに来たため、質の良い絹糸を神服部家に持ち込み、生地を織ってもらうことになりました。出来上がった生地は愛知県の豊橋市から豊川を下り、伊勢神宮にお納めされました。

その神服部家の屋敷神がこの初生衣神社です。

なので地域の氏子が居ません。初生衣神社のある岡本地区は、違う神社を祀っています。

 

氏子が居ない初生衣神社は経営が苦しく、そこで繊維の産地である浜松市の繊維業界に声をかけ、お金を出してもらうようにイベントを打ち立てました。それが「おんぞ祭り」だったりします。

これを企画したのが以前の神服部家の当主の神主さんでした。

 

とまぁ、そんな神社なのですが、やはり織物の神様であるという事で、色々な行事には参加させていただいております。

ただ、祟りが怖いので、あくまで「絹織物の神様」であるという範囲を超えない行事のみ参加をしております。

 

 

 

毎年この時期に行われる「新嘗祭」ですが、今年は新天皇の即位に伴う大嘗祭が先日行われたこともあり、各神社の新嘗祭が大嘗祭として行われているそうです。

 

初生衣神社境内の拝殿内で大嘗祭は行われました。

三宝に乗っているのは、三ヶ日らしくミカンです。

今年のミカンは出来が良く、甘いとの事(あとでいただきましたが、甘くて美味しかったです)

 

15時開始で粛々とお祭りは進みました。

 

 

豪華だったのは、生の笙や篳篥の演奏です。

ご縁があり、演奏をされている方々にお願いしてやっていただいているとの事です。

 

お祭りは、神様へ祝詞を上げるのが主な事で、大体15分くらいで終了でした。

 

織物の神様のお祝いに来ることができたのは、とても嬉しい事です。

今後も弊社をお導きいただければと思います。

 

 

 

あ、そういえば参列者の方々、繊維関係の人が少なかったなぁ。

(初生衣神社を頭に掲げている会社の人もいなかったけど、大丈夫なのかなぁ)