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プリント型による色の違い

旅館浴衣をプリント(ディクセル方式顔料プリント)するのには、2つの方法があります。

「金属ロール」型を使う場合、「ロータリースクリーン」型を使う場合です。

 

 

「金属ロール」とは、文字通りに円筒形の金属の型に柄を彫り、生地にプリントする方法です。早い速度でプリントでき、染め代が安いのが特徴ですが、型を作る工場が少なくなり型代が高くなっております。

 

「ロータリースクリーン」は、円筒形のシルクルクリーンの型であり、型の中を顔料が通り生地にプリントします。染めの速度はあまり上げられず、染め代も割高です。型代は、以前は「金属ロール」よりも高かったのですが、上記のように「金属ロール」の制作費が上がったため、安く感じられています。

 

 

基本的に「金属ロール」も「ロータリースクリーン」も同じ色にプリントできますが、比べてみると若干の違いが出てきます。

 

 

 

業務用プリント 型の違い

上が「金属ロール」でプリントした黒。下が「ロータリースクリーン」でプリントした黒です。

 

もちろん「金属ロール」型の生地に押し付けるちからの具合や、「ロータリースクリーン」の中に通す棒の太さで色の具合は異なってきます。

ただ特に指定無くプリントした場合は、上の写真のような差になります。

 

もっと拡大してみると・・・

 

 

 

業務用プリント 染め型の違い

こちらの生地は、蛍光灯の下で撮ったもの。

条件が違えば、もっと違うように見えます。

 

 

弊社では、新規の浴衣をプリントするときは必ず色の立会をします。

上記の色の差であっても、限りなく同じになるよう工場の職人さんたちと相談し、色を決めていきます。

 

やはりご注文をくださったお客様が満足するため、色の誤差の調整は必要なのです。

そしてそのためにも、プリントの立会は絶対必要なのです。