緑の陣羽織

今回の御注文は、陣羽織。

 

館内全フロア暖房完備の場合、袖のある茶羽織ですと食事の時などに袖が汚れてしまう場合があります。

醤油やソースなどがついてしまった場合、後で洗濯してもなかなか汚れがとれません。

なので、全フロア暖房なら袖が無くても寒くない、というか袖が無い方が便利である、というわけで陣羽織にされる旅館・ホテルも多くみられます。

 

お客様からの御希望は、””。

しっかりとした生地で、で作りたいとの事でした。

 

ですので、まずこちらで選んだ生地見本をお送りしました。

 

 

業務用 陣羽織 生地見本

どの生地も、業務用の茶羽織・陣羽織の生地です。

ただ、ウール、ウールとポリエステル、ウールとアクリル、ポリエステル100%など、柄も様々なら素材も様々です。

もちろん、価格も違ってきます。

 

価格と生地を合わせて見て、お客様が選ばれたのは緑の縦縞の生地。

 

次は仕立てです。

弊社の仕立ては、一般的な陣羽織の仕立てとは違い、体に合わせた仕立てにしています。

実際に着た時、その方がきれいに見えるからです。

 

陣羽織の比較

 

実際は、絵とか言葉じゃなかなか伝わらないので、仕立て見本として実際の陣羽織をお送りしました。(後ほど返却してもらいました。)

 

やはり実物を見るのが一番です。

そうそう、陣羽織は一般的にワンサイズで作ります。少し大きめに作り、フリーサイズとして使っていただきます。

実物を見て、実際のサイズも見ていただくのが一番です。

 

業務用 陣羽織 見本

 

生地が決まり、仕立ても決まったら、後は作るだけ。

 

業務用で作る場合、必ず製作ロットがあります。

今回のような陣羽織の場合、製作ロットは生地の反数になります。

1反つぶして大体30~40枚。

今回も、そのロットに合わせて製作いたしました。

 

 

業務用 オーダーメイド 陣羽織

 

生地の手配が付けば、完成まで大体1カ月。

タイミングが良ければ、3週間ほどで出来上がります。

 

今回の御注文、タイミングがとても良く、3週間弱で出来上がりました。

これにはお客様もびっくり。

実はこちらもびっくり。

(縫製は、陣羽織専門の縫製屋にて行うため)

 

実物はとても上品な雰囲気の陣羽織に仕上がりました。

最近は中々陣羽織にこだわるトコロも少なくなり、できるだけ出来合いの陣羽織を使う所も増えてきましたが、やはり御希望の生地で作った方が、断然良い物が出来上がります。

出来合いの物よりも、価格的にはそれほど変わりませんので、作っちゃった方が良いと思うのですが。

 

 

その後、とても気に入ってくださり、追加注文をいただけたのは制作冥利に尽きます。

本当にありがとうございました。